銀行の定期預金と個人向け国債
債券の入門商品として多くの投資家が購入している「個人向け国債」と、古くから私たちの資金の運用先として親しまれている銀行の定期預金いついてそれぞれのメリットやリスクを挙げながらどっちがお得なのかを徹底検証していきます。
個人向け国債の種類について
まず、個人向け国債は大きく3年満期(固定金利)と5年満期(固定金利)と10年満期(変動金利)の3種類があります。詳しくは「個人向け国債とは」のページでより詳しく説明します。
5年満期
・解約は1年目以後可能。ただし、解約時点で過去1年分(2回分)の金利を返納。
・金利は当初の金利が継続される(固定金利)。
10年満期
・解約は1年目以後可能。
・金利は年に2回見直しが行われる。金利は10国債の金利に一定の割合を掛けたもの。
5年ものと10年ものとでは、内容が全く異なるので、5年満期と10年満期それぞれを別に銀行の定期預金と比較していきます。
5年満期の定期預金と個人向け国債(5年)を比較
5年満期の定期預金と個人向け国債(5年満期)についての商品性比較ですが、基本的に商品性はほとんど同じです。金利はどちらも固定金利で運用されます。
第18回(平成22年3月4日(木)~3月31日(水))の個人向け国債の金利は「年0.48%」。対してネット銀行である「住信SBIネット銀行」の5年定期預金の場合の金利は「年0.467%」となっており(それぞれ税引き前)、金利面ではごくわずかに個人向け国債のほうが有利という点が挙げられます。
その他の条件でみてみます。まず、私個人的な意見としてはこの金利差であれば住信SBIネット銀行の定期預金の勝ちだと思います。
理由としては、5年満期の個人向け国債の解約ルールです。このルールでは「2年間は解約できない」ということになっているのです。さらにその場合のペナルティは過去2年分の金利返納となりますので、2年投資してやっぱり解約という場合にはリターンゼロとなるわけなのです。
もちろん、他の銀行の定期預金の場合でも途中解約時にはペナルティ金利の適用となりますが、ここまではひどくないです。
10年満期の定期預金と個人向け国債(10年)を比較
10年満期の定期預金と個人向け国債(10年)の場合ですが、この場合の大きな焦点は「将来の金利をどう見るか?」という点です。
定期預金の金利は通常固定ですので、現在の金利が継続されます。一方で個人向け国債の場合「長期金利」と呼ばれる金利水準に応じて変化していく形になります。
そのため、将来金利が上昇すれば個人向け国債が有利になりますし、逆に下落していくのであれば不利になります。
ただし、個人向け国債の場合将来金利が下落した場合には、「解約」という手段も可能です。さらに、ペナルティも過去1年分(2回分)の金利返納となっており、5年満期の個人向け国債よりもゆるいのです。
10年という長期に預けておく商品としてはこの個人向け国債(10年満期)は極めて優秀な商品であると思います。
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