個人向け国債
個人向け国債とは、国が発行している債券(国債)の中で個人のみが投資できる特別な国債です。3年満期(固定)、5年満期(固定)と10年満期(変動)の3種類があり、それぞれ一般の債券には無い途中解約ができるという極めて有利な条件が付帯しています。個人の債券投資入門としてぜひ抑えておきたい債券です。
ちなみに、2012年から個人向け国債は「個人向け復興国債」と名称が変わりました。ただし、商品性は前までと同じです。
ただし、「個人向け復興応援国債」についてはやや商品性が異なりますので注意してください。
個人向け国債とは
個人向け国債とは、名前に「個人向け」とあるように、投資家を「個人」に限定した国債の一種です。個人向け国債は2003年に販売が開始された比較的新しい仕組みの債券となっています。現在は10年満期(変動金利)だけでなく、3年満期・5年満期(固定金利)の個人向け国債も販売されています。
個人向け国債は、債券投資でありながらそのリスクをかなり抑えた仕組みになっている債券です。具体的な特徴は以下の通りです。
・「解約」することができる
・1万円から1万円単位で購入可能
特筆すべきなのが、「解約」が可能という点です。通常債券は満期前に解約することはできません。そのため、満期前に現金化したい場合は、証券会社などに「売却」する必要がありますが、この場合元本(額面)を下回っている場合があります(価格変動リスク)。
しかし、個人向け国債の場合は途中解約することができるのです。この途中解約についてはページ下の「個人向け国債の解約と中途解約調整額」で詳しく説明しているのでそちらを参照してください。
個人向け国債の種類
個人向け国債は「3年満期」「5年満期」と「10年満期」の3種類の商品(債券)と2012年からは個人向け復興応援国債が販売されています。それぞれの特徴は以下の通りです。
・3年満期個人向け(復興)国債
固定金利型で半年ごとに利息の支払いを受けることができます。いつでも解約することができます。毎月販売されます。
・5年満期個人向け(復興)国債
固定金利型で半年ごとにクーポン(利息)の支払いが行われます。1年を経過すれば解約することができます。金利水準は5年満期の通常の国債よりもやや低いくらいで設定されています。3カ月に一度販売されます。
・10年満期個人向け(復興)国債
変動金利で半年ごとに適用される金利(利息)が変動します。金利については、原則として、その時点の長期金利から、発行時の控除率を差し引いた率となります。1年を経過すれば解約することができます。3カ月に一度販売されます。
・個人向け復興応援国債
復興応援国債は満期10年の個人向けの国債です。基本的な仕組みは10年個人向け国債と同じですが当初3年間の金利が0.05%に制限されます(東日本大震災の復興支援にあてられます)。また、3年以上保有することで金貨または銀貨を受け取ることができます。
個人向け国債を購入するには?
個人向け国債を購入する場合は、証券会社・銀行・ゆうちょ銀行などで購入が可能です。購入単位は前述の通り1万円~1万円単位で購入できます。
購入はどこでもできますが、一番お勧めなのは「SBI証券」で購入することです。SBI証券では個人向け国債が販売されるたびに「購入キャンペーン」を定期開催しており、購入額に応じてプレゼント(ギフトカードなど)を受け取ることができるのです。
もともと個人向け国債は手数料もかからず、どの証券会社(銀行)で買っても同じなので、少しでも有利なところで買いたいものですよね。
個人向け国債の解約と「中途解約調整額」
個人向け国債の解約は以下のような形で行うことができます。
個人向け国債解約のための基本条件
・購入から一定期間以上を経過している。
(10年満期は1年以上、5年満期は2年以上(※)、3年満期はいつでも。)
個人向け国債解約におけるペナルティ(中途解約調整額)
中途解約調整額は「個人向け国債」を解約する際にかかる解約手数料のようなものです。(満期の場合は発生しません)
10年国債の場合:過去2回分(1年分)の税引き後の利息分が控除
5年国債の場合:過去4回分(2年分)の税引き後の利息分が控除(※)
3年国債の場合:過去2回分(1年分)の税引き後の利息分が控除
(※)5年国債の解約条件および中途解約調整額の変更について
2011年4月より5年国債の解約条件と中途解約調整額が10年国債のものと同じになります。それ以前に発行されている既発5年国債(個人向け)も同様です。
個人向け国債を解約した場合に返金される金額
返金額=「元本」-「中途解約調整額」+「経過利子」
「経過利子(けいかりし)」といって例えば1年と3ヶ月保有していた場合は、3か月分の利子は別途支払われることになります。
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